あすなろ撮影録

大学生の備忘録的ななにかです

3/28 ハチゴーと春のラストラン-1

こんばんは。

また時間が空いてしまいました。今が正念場なもんですから、隙間でぼちぼち書き進めながら更新していきたいと思います。

 

さて、昨年に「ひだ」で営業運転を開始してからその勢力を広げつつあるHC85系。ついにこの7月からは「南紀」にも投入されることから、長年親しまれてきたキハ85系の完全引退が刻々と近づいている状況です。

JR東海としてもよっぽど思い入れのある車両なのか、結構大々的にラストランを行うというのも話題になりましたね。

railf.jp

で、そんなイベントが計画されているとはつゆ知らず、自分もある意味「ラストラン」な瞬間をカメラに収めるべく、紀南のほうに車を走らせておりました。惜別企画というわけではないですが、せっかくなのでその模様をお届けしていきます。

 

深夜の伊勢道紀勢道をかっ飛ばし、途中のPAで仮眠を挟みつつ、さらに国道311号をくねくね進むと、紀勢本線は二木島駅に到着しました。所在地は一応熊野市で、中心の熊野市駅までは10kmほど(4駅分)離れています。

二木島を含む三木里~新鹿は紀勢本線で最後に開通した区間で、ここら一帯の集落からの要望も踏まえた設置ということもあってか開業は比較的新しめ。それでも今年で64周年なので、いかに長大路線かが窺えます。

 

待合室はこんな感じ。事務室と思わしき場所に閉ざされたシャッターのイラストが哀愁を誘いますが、JR東海無人駅って割とこういう遊び心があったりするんですよね。探すと結構面白いのでおススメです。

まあその「大漁」が示す通り、目の前には二木島湾と二木島港が広がっています。知る人ぞ知る釣りの隠れスポットだそうで、場所柄も相まってのんびりとした時間の中楽しむことができるんだとか。

 

キハ25形(M114) 〈323C 普通 新宮〉

下り列車の始発が来たので駅前の桜と絡めて1枚。場所によってはちょうど満開の時期なんですが、よく見ると既に散ったものもちらほら… 自然のタイミングを知るのは難しいったらありゃしません。

JR東海の非電化区間の顔とも言えるキハ25形、乗り心地もそんなに悪いわけではなく、当然ながらお世話になった18きっぱーも多いことでしょう。被写体としてもう少し注目されてもいいと思うんですけどね、実際や如何に。

 

で、ちょっとしたリアス式海岸なもんですから、水平・垂直ともに入り組んだ地形になっていまして。紀勢本線国道311号は少し高めの場所を通っているので、集落内は階段やら坂やらのオンパレードです。

ちなみに、朝日に照らされて輝く奥の建物は廃校となった中学校です。毎日の移動が大変そうに見えても、しっかりとした営みがあるわけで、まだまだ自分の知らない世界が多々あることを実感させられます。

 

キハ85系 〈3002D 特急南紀2号 名古屋〉

そんな二木島の要素を全て詰め込んだ俯瞰構図でお出迎えするのが、新宮発の「南紀」2号。名目上は桜メインで来たつもりなんですけど、結果としては最高の光線で撮ることができたので個人的には満足しています(辛うじて桜も映ってますし)。

地図をご覧頂くと分かるんですが、駅の両端はトンネルに挟まれています。カミンズエンジンを唸らせながら走るキハ85系の乗客からすれば二木島の風景なんて一瞬の出来事でしょう。それはそれで勿体ないなあ…と勝手に同情してみたり。

 

すぐ近くには「太郎坂広場」なる小さな休憩スペースがありまして、オーシャンビューやらサンライズビューやら楽しめます。伊勢神宮まで続く熊野古道の一角でして、ちょうど志摩国紀伊国の境界にあたる重要拠点のひとつだそうです。

こんな感じで紀勢本線沿いに行ったり来たりを繰り返しながら、キハ85系にとって最後の「春」ないし「桜」とのラストランを撮影していきます。

 

次回に続きます。ありがとうございました。

 

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