こんばんは。
今日は多くの高校で卒業式だったようで、こんなご時世ながらおめでたい限りです。新社会人、新大学生…様々な立場に変わる節目だとは思いますが、ぜひとも全力で楽しんでほしいもんですね。いやまあ自分もバリバリ現役の学生なんですが。
さて本題へ。先日の記事で、名古屋で雪まみれのキハ85を撮ったという話をしました。言わずもがな、引退迫るワイドビュー気動車のキハ85系のことです。
これで一応満足というか、しぶしぶ妥協したつもりでいましたが、せっかく東海地方に住んでいるんだし、やっぱり本場(?)を体験しとかんと「撮った」とは言えないんじゃないか…そう勝手に考えていました。
そんな中、天気予報を見ていると岐阜県を中心に雪が降るとの一報が。しかもこの日は北陸を中心とした大雪だの猛吹雪だの警戒されていた時期で、翌日の積雪は十分期待できると予想。何なら翌日の天気も雪…
こんなチャンスはもう無いかもしれない、ということで半ば無理やりに高山日帰り遠征へ赴くことにしました。絶賛「まん延防止等重点措置」適用中ではありましたが、各種感染症対策を徹底の上で行ってきましたので、その点はご理解ください。
キハ85系 〈21D 特急ひだ1号 高山〉
雪降る鈴鹿から雪が全く無い名古屋へ。乗車券の購入やe5489の受け取りを済まして待っていると、人もまばらな11番線に、朝日を浴びながらゆっくりと入線してきました。
前回は単に見送っただけの「ひだ」1号ですが、今回は終点・高山までしっかり乗り鉄していきます。2か月越しに同じ場所に来るとは…
とここで一眼レフを叩き落してしまうというとんでもないアクシデントが発生。液晶画面は割れてしまったものの、動作自体には問題がなさそうなのでそのまま使うことにします。初っ端から冷や汗かきましたねえ。
さて1号は4両編成が基本ではあるものの、この日はご覧の通りモノクラス6両での運転でした。自由席1両に対して指定席5両という、月曜にしてはなかなかの過剰っぷりですが、土休日にはさらにグリーン車を連結して7両で運転することもあるようです。
これも知られたことですが、岐阜から先の高山線では進行方向が変わるため、名古屋発車時には予め座席が進行方向とは逆向きにセットされています。東海道線のおよそ20分間は背を向けて走ることになりますね。
名古屋、岐阜と過ぎ、高山線内最初の停車駅・美濃太田に到着です。太多線の他、長良川鉄道とも乗り換えることができ、かつては駅弁の販売もなされていた重要な駅です。ここで高山発の2号とすれ違います。
ところで、本来ならば前面展望を楽しもうと最前列(正確には1番D席)の席を指定したつもりでした。しかしe5489のシートマップにおいて座席番号1番は「必ず左側」に表示されているので、進行方向が変わる「ひだ」ではその反転も考慮して座席を選ばなければなりません。
さらにABCD席の順もその日の向きによっては微妙に異なるため、ショボい罠にまんまと引っ掛かった結果、12番A席という微妙な座席を指定してしまいました。うーん、マジで仕組みが分からん…
まあ座席は一段高くなっていますし、側面窓もクソデカいので眺望は抜群ですし、ぶっちゃけ寝落ちした区間もあるので結果オーライといったところでしょうか。前面展望は「南紀」の自由席で楽しめばいっか。
写真は下呂を発車したところ。有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)に並ぶ「日本三名泉」のひとつに数えられるわけで、飛騨川・益田川沿いに温泉街が広がっているのが確認できました。
この下呂温泉の他、犬山城や飛水峡、城下町飛騨高山の近くを走る際にはタブレットによる案内放送が行われます。英語もバッチリ流れるので、いかに観光客向けの特急であるかが窺えます。
ここまでは天気も良くただの晴れ模様でしたが、さらに進んでいくにつれて雪がちらほら現れました。というか「岐阜で雪」と一概に言いましても、平地と山間じゃあ雲泥の差がありますからね。そう考えると下呂は平地なのか…?
高山本線で最長の宮トンネルを抜けると、さらに雪深くなりました。国境どころか市境すら超えていない(久々野も飛騨一ノ宮も同じ高山市)のにこの変わりようとは、車窓の変化も目まぐるしいったらありゃしません。
そういやそこら一帯は「宮の大カーブ」と呼ばれる有名撮影ポイントだそうで。高低差を稼ぐために市街地を迂回する形を採ったが故に誕生した区間ですからね。
名古屋から2時間31分、定刻通りに終点・高山に到着しました。1号は基本停車駅のみとそこそこ速い…かと思いきや、最速は2時間13分の3号だそうな。先述の通り車窓が豊かな、なかなか楽しい飛騨路への旅でした。
設備ですが、普通車なのにシートピッチは1000mm、フットレストあり、ふわふわクッション、ついでにWi-Fi完備という、JR東海が気合を入れただけある客室だったように思います。本当に引退してしまうのかと疑いたくなるほど。
過去には今は無き「南紀」グリーン車にも乗ったことがありますが、正直どっちでもいいレベル(そりゃあG車のほうがハイレベルですが)かと。乗り比べると面白そうですね。
高山を越えて富山へのロングラン乗車も疲れにくそうなキハ85、そんな車両が走る高山線。しかも雪まみれ…どんな構図で撮れるのか、ワクワクしながら高山線沿線へと繰り出します。
次回に続きます。ありがとうございました。