あすなろ撮影録

大学生の備忘録的ななにかです

〈ほんてや九州旅-7〉島原鉄道と大三東

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こんばんは。

先日は久しぶりに雨が降りました。「西高東低、冬型の気圧配置」と聞くように、基本的に日本海側は雨や雪が降り、太平洋側は晴れる日が多いんですが、それだけに珍しい気がしましたね。ついでに雪も降ってくんねえかな。

 

さて本題へ。長崎本線の有名撮影ポイントにて有明海をバックに特急「かもめ」を撮りつつ、諫早駅に戻ってきました。

前回はこちらから。

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ここからは、雲仙岳で有名な島原半島の東岸を走る「島原鉄道」に乗車します。こちらは元国鉄だとか三セクだとかそういう類ではなく、1908(明治41)年創業の純粋な株式会社です。社名も一切変えていない超老舗私鉄というわけですね。

路線としては諫早から島原港までの43.2km、全24駅を有しています。全線非電化ということで、お馴染み新潟鐵工所NDCシリーズのキハ2500形をメインに運行されています。過去には島原港からもう少し先の加津佐まで伸びていたんだとか。

 

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諫早の市街地を抜けると海岸沿いに進むので、車窓には所々でオーシャンビューが楽しめます。松浦半島回では明るい時間の青い海を、そして今回は黄昏時の薄がかった海を、九州の端を周ってきた感がすごいです(語彙力)。

とここで、向かいに座っていたおばあちゃんがカップに入ったコーヒーを床にぶちまけてしまうアクシデントが発生。当の本人は知らんぷりして次の駅で降りていったので、近くにいた高校生と協力して必死に床を掃除する羽目になりました。

礼のひとつもなく去っていった非常識な人間には腹が立ちましたが、旅先でのトラブルに巻き込まれるというのもまた一興ですかね。というか路線長が長いおかげでトイレ付車両だったのが幸運でした。トイレットペーパー、ありがとうございました…

 

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そんなこんなで諫早から約1時間、降り立ったのが大三東です。これで「おおみさき」と読む地味ながらの難読駅ですが、ここの特徴は目の前に広がる有明海でございます。

有名どころで言えば海芝浦(JR鶴見線)や青海川(JR信越本線)、廃駅ですけど池の浦シーサイド(JR参宮線)などがありますが、大三東は海側にホーム柵がありません。その気になれば飛び込むことさえできるのです(絶対ダメですけど)。

 

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島原寄りにはたくさんの黄色いハンカチが。「幸せの黄色い列車王国」プロジェクトということで、待合所のガチャガチャで出たハンカチに願いを書いて掲げておくと、一定期間後に神社に奉納してくれるそうです。

今は無き夕張(JR夕張支線)にも黄色いハンカチがお出迎えしてくれましたし、確か梅津寺(伊予鉄道高浜線)にもハンカチが残されていた気がします。ドラマの影響とは言えど、やはりいつの時代でもロマンチックな瞬間には憧れるもんですなあ。

 

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ちなみにあまりにもホームと海が近すぎるので、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』において、千尋が銭婆の家へ向かうときに利用した「海原電鉄」の駅のモデルになったのではと噂されています。偶然なのか会社名も島か海かの違い…

まあモデルに関しては名鉄常滑線だの西武山口線(レオライナー)だの、はたまた来世行きなんだからモデルもクソもないだの様々な見解が飛び交っていますが、実際のところは知らないほうがいいのかもしれませんね。何たって宮崎駿監督ですから。

 

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駅前を国道251号が通っているので訪問が難しいわけでもなく、何なら民家もちらほらとあったんですが、この駅で降りて、再び乗車したのは自分ただ1人でした。40分ちょいの待ち時間の間、ぼけっと海の音を聞きながら過ごしていました。

駅ノートやトイレの他、なんとフリーWi-Fiまでも整備されているという親切設計。でもそんなもんに頼らなくとも、時間が経つのを忘れさせてくれる、不思議と居心地の良い駅でした。次は快晴の時に来てみたいもんです。

 

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後続の列車、すなわち島原港行きに乗り込んだわけですが、案の定車内はガラガラ。島原発車時点で乗客は自分ただ1人になってしまいました。さっきからぼっち状態ばかりですがそもそもこの旅自体が1人なので何を今更って感じですよ。

大三東から20分、運転士さんとともに滑り込んだのは島原鉄道の終点・島原港です。全線完乗したのは良いんですが、実のところ今日の宿は熊本に取ってあります。

現在地は長崎県島原市、そして今から有明海を挟んで対岸に位置する熊本県方面に向かいたい…もうお分かりですよね?

 

次回に続きます。ありがとうございました。

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