あすなろ撮影録

大学生の備忘録的ななにかです

12/10 「黄電」と「色」のエトセトラ

こんばんは。

いよいよ年の瀬が迫ってまいりましたが、今年はどのような1年でしたでしょうか。幾分か制限が緩和されたとはいえ不自由が続く中、楽しむことは楽しめた、そんな年だった気がしますね。さて来年は…

 

今年のネタは今年のうちに。名鉄電車を撮り終え、そのまま金山へ。とあるものを狙いに再び名城線へと帰ってきました。

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2000形(2129F) 〈M1657Z 大曽根

名古屋市交通局の歴史は、1922(大正11)年に名古屋市電気局が開業させた名古屋市電から始まります。買収だの市バス誕生だの、はたまた市電廃止からの地下鉄誕生だの、様々なイベントを経て、2022年で創立100周年を迎えたわけです。

それを記念して、2021年から2023年にかけて結構大々的なキャンペーンを実施していまして、その中の一つが「黄電(きいでん)メモリアルトレイン」の運行でございます。東山線と名城・名港線で各1編成ずつ導入されたわけですが、それを狙っていこうと思います。

と言いましても、運行情報は公開されていないため、Twitterの心細い目撃情報を頼りにするしかありません。とりあえず東別院に行ってみましたが…初手は残念。

 

2000形(2129F) 〈M1817Z 大曽根

続いて六番町。金山~名古屋港のピストン輸送かと思いましたが、どうやら違ったよう…というかよく見たら先程と同じ編成ですやん。後々聞いた話によると、差し替える形で午前中に入庫されてしまったようです。

名城・名港線は全駅に可動式ホーム柵が設置されたため、地下鉄構図ができる駅はそこそこ限られます。ただ、さすが日本唯一の環状運転を行う地下鉄なだけあって、カーブがかっている駅が多い印象でした。なかなかシビアですけどね。

 

とここで東山線での目撃情報が流れてきたので、急いで栄へ。まさかの乗車電が「黄電」ということで、とりあえず終点・高畑まで乗車しました。車内を撮るのはお客さん全員が降りるタイミングにしておきましょう。

特別な装飾が施されているわけではありませんが、広告類はこれまでの歩みや当時の写真で埋め尽くされていました。この手法、いつしかの名鉄蒲郡線を思い出しました。

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どうでもいいですが、5050形ってどうも新しい世代の車両とは思えない古めかしさがありますよね。先代5000形とフォルムがそう違わないからでしょうか?

 

もちろん東山線の初代にあたる100形の姿も。登場当時に「暗い地下鉄でも明るく見えるように」という趣旨で、隅から隅までウィンザーイエローを纏った塗装が採用されました。今でも東山線のラインカラーとしてお馴染みの色となっています。

ちなみにこの黄電、かつては名城線でも走っていまして、区別のために補色となる青紫色の帯を全周させていました。

この「補色」という概念、名古屋市営地下鉄では結構大事にしているようで、鶴舞線名鉄の赤色と補色の関係に近い青色、桜通線上飯田線色相環の余りものを採用しています。こういう配慮を探してみるのも、案外面白いものです。

 

5050形(5177F) 〈T1910F 藤が丘〉

向かい側に停車していた先発に飛び乗って、本陣まで先回り。無事にその姿を捉えることができました。参考までに、名城線の方は2000形2134編成がメモリアルトレインの対象車両です。

またまた色の話に戻りますが、この5177編成とホームの壁の帯を比べてみると、若干色合いが異なるのが確認できると思います。

これは開業当初より他路線が増え、色の違いをより明確化するために2016年から赤みを加えていることに起因します。それだけ名古屋市交通局が長い歴史を辿ってきたという証拠になりますね。

 

あ、そうそう、中村区役所の移設により本陣がその最寄駅になるため、副駅名に「中村区役所」が追加される予定です。12/10時点ではそのままでしたが、つい最近に駅名標が交換されたそうな。

「黄電メモリアルトレイン」の運行はおよそ2023年1月末までですので、興味のある方はぜひ追っかけてみてください。色の歴史も合わせて眺めると、なお楽しめるかもしれません。

 

以上、名古屋でのプチ鉄旅でした。ありがとうございました。

12/10 夕暮れくたくた島氏永

こんばんは。

今日は楽しい楽しいクリスマス…と言いたいところですが、かく言う自分は半日バイトです。いいんです、お客さんに夢と商品を届ける仕事なんで…うっ目から塩が…これで3年連続かよ…

 

さて本題へ。来年に駅名が変更される名古屋市営地下鉄の4駅をめぐった後のお話です。その模様は下のリンクからどうぞ。

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伝馬町から再び名城線左回りへ。平安通上飯田線にお乗り換え。上飯田までのたった1駅、0.8kmの日本一短い地下鉄路線ですが、名鉄小牧線と直通運転を行うことで利便性向上に貢献した立役者でもあります。

まあ路線自体に乗り鉄の魅力があるかと言えば微妙ですが、名鉄と名市地のハイブリットを味わえます。あ、これにて名古屋市営地下鉄全線完乗を達成しました。ええ後回しにしすぎた結果、今更乗りに来るというズボラさを発揮しました。

名鉄300系に乗ったら名鉄が撮りたくなったので、とりあえず市バス(幹名駅1)で名古屋駅へ戻ります。

 

3700系(3705F)+9100系(9107F) 〈1610 急行 豊橋

名鉄名古屋本線の代表的な撮影ポイント・島氏永ストレートにやって来ました。16時にもなると定番位置は影落ちするものの、周辺は田んぼと住宅が半々といったところなので、融通を効かすことも可能です。

後ろ2両は2022年6月に落成したばかりの9107F、正真正銘の名鉄で一番新しい車両です。前面はやたらシャープな印象を持たせつつ、昨今の鉄道車両のトレンドとなったWi-Fiや防犯カメラなどを備える優れもの。

…とここまで書いておきながら、実は一度も撮ったことがありません。4両の9500系含め、いつしかその姿を収めたいものです。

 

3100系(3122F)+3150系(3171F) 〈1552 普通 須ヶ口

この区間の普通電車は岐阜~須ヶ口が基本で、途中の退避可能駅で特急や急行に道を譲るダイヤ設定になっています。須ヶ口から先は津島線からやって来た普通電車が名古屋へ直通するので、ここだけ見たらどっちが支線か分からないのが面白いところです。

津島と言えば、先日ですが津島駅ビルで鉄道部品の即売会が開催されましたね。オークションの出品リストを覗いてみると、案の定1700系関連の部品がちらほらと。座席は確かにロマンがありますけど、まあ諸々を考慮するとキツい部分があります…

 

5000系(5014F) 〈1554 普通 須ヶ口

お気づきかもしれませんが、16時を過ぎた時点で光線は既に限界を迎えております。17時までは耐えられると思ったんですが、もう少し早く来るべきだったようです。

5000系は「パノラマSuper」で知られる1000系の主要機器を流用して誕生した、嘘のようで本当に「1000系の生まれ変わり」のような車両です。新型顔なのに菱形パンタなのが個人的には推しポイントなんですけど、これも流用品なのだから驚きです。

となると、そろそろ廃車の「は」の字が見えてもおかしくないような気がします。車体だけは新製品なので中身だけ更新もなくはないですが、どうなることやら。

 

2230系(2234F) 〈362 特急 中部国際空港

今や名鉄汎用特急の代名詞とも言える2200系列の中でも、特別車2両として1700系を連結していた2230系が通過。ここまで3本通過してますが唯一まともに撮れたのがこれでした。

1700系そのものは、経年劣化と相性の悪さが際立って、全車特別車だった1600系から通算しても22年というそこそこ短命で生涯を終えた悲運な車両として知られています。

1700系はいわゆる前パンだったので、撮る度に苦労したのが個人的な思い出です。というか最後まで攻略できなかった気がします。無念ですねえ…

 

3500系(3528F)+3150系(3119F) 〈1612 急行 豊橋

電気式指令ブレーキ(EEB)マークを冠する、名鉄の新しい標準一般形車両として登場したのが3500系(1993年)。その改良版として登場したのが3700系(1997年)、その2両版として登場したのが3150系(1997年)です。

乗っても撮ってもその違いがよく分かりませんけど、製造年によって仕様が異なるのが名鉄スタイルです。詳しくはWikipediaをご覧下さい、そして沼って下さい。

 

さすがにほぼ日没った(?)ので、これにて退散。お忘れかもしれませんが、ドニチエコきっぷを持っているのでちょっとだけ地下鉄構図を練習することにします。

次回に続きます。ありがとうございました。

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12/10 名古屋市営地下鉄の駅名変更めぐり旅〈神宮西・伝馬町〉

こんばんは。

この年末年始で何らかの会食が5件も入っていることに、さすがにお財布を心配する今日この頃です。もちろん感染症対策を万全に楽しむつもりですが、それ以上に来年の遠征費用が…おっとこれ以上はやめておきましょう。

 

さて本題へ。2023年1月4日から駅名が変更される4駅を巡る旅、前回は中村区役所駅(桜通線)と市役所駅(名城線)に訪れました。その続き、市役所駅前から始まります。

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警察本部や地裁も集まる市役所駅周辺 平日はさぞかし賑やかだろう

私用を終えたのは12時過ぎ、ここからは名城線左回りに乗りたいところ。日中の運行は名城線の環状系統と名港線直通の名古屋港発着系統が10分ごとに交互に走るパターンなので、それらが重なる金山~市役所~大曽根は5分間隔で飛び乗れます。

ただ今から向かうのは名城線の環状系統のみ発着する駅なので、運が悪ければ10分待ちを食らうことになります。上飯田線の15分間隔よりかはマシとはいえ、地下鉄にしては少ないかなあと時々思ってしまいます。これが利用実態なので仕方ないですけどね。

 

まあ階段を降りるとすぐに左回り列車が来たので待ち時間は0分だったことはともかく、市役所から9駅で「神宮西」に到着。「神宮」とは言うまでもなく熱田神宮のことで、観光客誘致を狙ってか変更後は「熱田神宮西」と呼ばれることになります。

熱田神宮は、三種の神器のひとつである草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を神体とする天照大神が祀られています。東海地方民であれば熱田神宮会館のCMを腐るほど観ているでしょうけど、境内に散らばる数々のパワースポットは全国区だそうです。

 

熱田神宮への参拝客を見越してか、有人ラッチがあったりコンコースはやや広めだったり。ただし近隣には名鉄の神宮前やJR東海道線の熱田もあり、名駅から直通できて全列車が停車する前者の方が圧倒的に便利だからか、この駅はやたら物静かでした。

一応熱田区役所の最寄駅とのことで、駅名変更は「熱田/神宮西」の意味合いも含まれるのかもしれません。と思ったら距離的にはJR熱田の方が近いそうです。じゃあもうこれ「熱田神宮/西」全振りだ。

 

さて2番出口から出てみました。熱田神宮西門に最も近いからか、階段の幅も広いんですね。

名城線に乗っていたときに個人的に気になっていたことのひとつ、それは到着前放送の最寄案内で流れる「白鳥古墳」です。フィールドワークがてら案内に従って、国道1号方面へと歩きます。

白鳥古墳は6世紀初頭に築造された前方後円墳で、尾張氏の首長か日本武尊(ヤマトタケル)が埋葬されていると言われています。熱田神宮近辺には古墳が集中しており、三重県民が誇る(?)伊勢神宮とも密接な関係を持っていたりします。

 

で、中の人が実際に辿り着いたのは古墳ではなく庭園でした。どうやら途中で道を間違えたようですね…

この「白鳥庭園」は、元を言えば堀川を開削した戦国大名福島正則氏が、名古屋城を築くための資材置き場として大池を掘ったことに由来します。その後は貯木場として発達し、今は風光明媚な庭園として整備されています。

一応名古屋市内ということで高層ビルがデカデカと映り込んでいるのはともかく、裏を返せば都心の中のオアシスということ。なかなか雰囲気が良かったですよ。

 

www.shirotori-garden.jp

 

庭園を堪能し、再び名城線左回りへ。最後にやって来たのはお隣の「伝馬町」です。こちらは熱田神宮南門(正門)に近く、最寄駅のひとつということで「熱田神宮伝馬町」へと改称されます。既に地元に定着した地名を残すというのもポイントですな。

これまで巡ってきた4駅に共通する話ですが、駅名標やサインの取り換えは概ね完了しているようで、後は剥がすだけという最終段階まで進んでいるようです。駅入口の看板も、角度を変えて見れば丸分かりなのが面白いところです。

 

伝馬町のコンコースも広々した作り。そして今ここまで記事を書いて気づきましたが、駅名標を撮るのを忘れてしまいました。

特筆すべきことがとくにない単なる地下鉄の駅、と言っちゃえばそれまでですが、だからこそ利用者に馴染み深い地名を残すべきなんでしょう。ちなみに「伝馬」とは馬を使って使者や物資を運ぶ交通制度のことで、古代~近代で発達したんだとか。

と考えると、かの昔は交通や通信の要衝だったということです。今もJR・名鉄名古屋市営地下鉄が地味ながら集まっているのはその名残?(その役目は金山ですかね)

 

写真は何枚か撮ってきましたが、それとは別に形に残るものをと思って、ついでに各駅で初乗り料金の小児きっぷを購入しておきました。入場券の販売は無く、かつ乗車目的では使わないので、節約という意味で許してくだせえ…

どの駅も分かりやすさを重視した駅名変更だということを身をもって実感しました。とくに「名古屋城へ行くには市役所で降りる」という案内に違和感を覚えた方は多いでしょうから、これで改善されるなら喜ばしいことでしょう。

 

…ところで同じく名城線ナゴヤドーム前矢田は変更する気はないんですかね。バンテリンドームに変わる日は来るのやら。

以上、名古屋市営地下鉄の駅名変更めぐり旅でした。ありがとうございました。

(名古屋での鉄活動はまだ続きます~)

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